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サッカー

サッカーについて

 

サッカーは世界で最も人気のあるスポーツのひとつであり、

日本での競技人口は約90万人と言われています。

 

サッカーは走ることに加えて、キック動作、相手選手へのコンタクト(接触)切り返し動作が非常に多いスポーツである。

そのためにサッカーで生じる外傷・障害は多岐に渡ります。

 

ボールを蹴る動作によって引き起こされる股関節の障害膝の障害をはじめ、足関節捻挫筋損傷(肉離れ)、ジャンプでの着地動作や切り返し動作によって膝関節の靭帯損傷が起こりやすいスポーツです。

またコンタクトも避けられないスポーツであるため、骨折脳震盪といった外傷も非常に多いことが知られています。

 

サッカーに特有なスポーツ外傷・障害

オスグッドシュラッター病

グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)

足関節捻挫(足関節靭帯損傷)

・膝関節靭帯損傷(内側側副靭帯損傷/前十字靭帯損傷/後十字靭帯損傷

・半月板損傷

・筋損傷(肉離れ)

・腰椎分離症

シンスプリント

・第5中足骨疲労骨折(Jones骨折:ジョーンズ骨折)

 

オスグッドシュラッター病

オスグッドシュラッター病とは、ももの前の筋肉である大腿直筋(だいたいちょくきん)が過度に縮むことを繰り返すことにより、腱の部分がくっつくすねの骨の前の部分(脛骨粗面:けいこつそめん)が引っ張られるストレスがかかることで、未熟な骨が剥がれてしまう障害です。
 
サッカーでは特にキック動作が非常に多いスポーツであり、上記に挙げた大腿直筋の使用頻度が他のスポーツと比較し多いのが特徴的です。
 
症状としてはすねの前の骨が突き出てくることに加えて痛みが伴います。
スポーツによる使い過ぎや、ももの前の筋肉の硬さ姿勢の悪さが原因で発症することが多く、12~13歳前後の男の子が発症しやすいです。
 
骨の成長が進むにつれて症状はなくなってきますが、
骨の出っ張りは残ってしまいます
 
ももの前の筋肉の硬さが原因とは言われますが、
 
ももの後ろ(ハムストリング)やふくらはぎの筋肉が硬いことや、骨盤が後ろに傾いている姿勢での運動で、ももの前の筋肉に負担がかかることも忘れてはいけません。
 
特にキック動作の際に重心が後方にあったり、猫背の姿勢が強い選手に発症しやすいです。
 
リハビリテーションでは下肢の筋肉の柔軟性の改善だけでなく、
膝に負担のかけない動作を身につけることに重点を置いていきます
 
 

グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)

 

足関節外側側副靭帯損傷(足関節捻挫)

 

スポーツ活動・日常生活の中で、最も多く発生する外傷と言われています。軽視されがちな怪我であり、繰り返すことで足関節が不安定となり、足関節捻挫を再発したり他の大きな怪我に繋がったりすることがあります。適切な治療やリハビリテーションが重要です。

多くは足の裏が内側に向いて捻ることで、外くるぶしの靭帯が損傷することが多いです。

サッカーにおいても最も頻度が多いと言われています。

足首をひねってしまうことで起きる足関節捻挫ですが、ひねる力が強いと靭帯が骨を引っ張る力も強くなり、剥離(はくり)骨折が起きることもあります。

捻挫と思って甘く見ずにまずは医療機関を受診し、レントゲン検査、超音波検査を行ない、

骨や靭帯に異常がないかをチェックすることが大切です。

約1ヶ月程度で損傷した靭帯の修復は進みますが、足首の可動域が狭くなっている状態で復帰してしまうことは再発や他の怪我を引き起こすリスクを高めます。

リハビリテーションをしっかり行い、痛みや可動域制限のない状態で復帰することが必要です

 

内側側副靭帯損傷

 
膝の内側の靭帯である内側側副靱帯(MCL: medial collateral ligament ) を損傷することは膝の靭帯損傷の中で最も頻度が多いと言われています。
膝にX脚になるような力(外反力)が加わることで損傷してしまいます。
 
サッカーではボールを蹴った動作の際に相手選手と接触することや、切り返しの動作で損傷することが多いです。
 
症状に応じて膝が伸びた状態で安静を図るために装具などを用いて保存療法を行うことが一般的で、約4~6週間でスポーツ復帰が可能です。
 
 十字靭帯損傷を合併したものや、内側側副靱帯の損傷の程度が大きく膝の不安定性が強い症例では術療法が選択されることもあります。
 
 
 
 
 
 

前十字靭帯損傷

 
前十字靭帯(ACL: anterior cruciate ligament ) は膝の関節の中にある靭帯で、膝の安定性に関与する非常に重要な靭帯です。
サッカーにおいてはジャンプ切り返し、方向転換で起こりやすい傷害です。
 
特に着地したとき、走っていて急な方向転換で膝が内側に捻ってしまうことで損傷または断裂してしまうことが多いです。
 
前十字靭帯損傷は半月板損傷を合併しやすく、
合併率は40~60%と言われ、またすねの骨や太ももの骨の骨挫傷の合併も非常に多いです。
 
損傷したときはブチッといった音がして、膝が腫れるのが特徴です。
注射で膝にたまった水を抜くと血が混じっていることが確認できます。この場合前十字靭帯の損傷が高い確率で疑われます。
 
日常生活のなかでgiving wayと呼ばれる膝くずれを繰り返すことも特徴で、放置した場合では関節の軟骨が
傷つき、変形性膝関節症に発展する確率が高いです。
 
画像診断においてX線像(レントゲン)の多くは正常です。場合によって骨折や骨挫傷が写り出されることもあります。
確定診断をするにはMRIが有用であり、靭帯の断裂像や不明瞭像が描出されます。
MRIでは半月板損傷や大腿骨、脛骨の骨挫傷も診断することが可能です。
 
あまりスポーツ活動を望まない中高年者や、骨の成熟が未熟な小中学生は装具装着や筋力増強を中心とした
保存療法で経過をみることが多いです。
一方, スポーツ活動を望む若い患者や、日常的に膝くずれを繰り返す患者の場合は手術療法を選択します。
 
手術では自分の筋肉の腱が用いて、損傷した前十字靭帯を再建します。
手術は関節鏡で行われるため、非常に小さな傷で済みます。
 
再建靭帯には、ももの前の筋肉の腱とお皿の骨を使用する場合と、ももの後ろの筋肉の腱を使用する場合に分けられるのが一般的です
 
それぞれにメリット、デメリットがあるので競技に合わせた手術が重要となってきます。
 
また半月板損傷に対する手術も併せて行われるため、その方法によってリハビリテーションの進め方も違いがあります。
 
リハビリテーションでは再建靭帯に過度の負荷がかからないように注意しながら、可動域改善と筋力増強訓練を行っていきます。
 
また、再断裂が非常に多いことも事実なので、安全な着地動作やスポーツ動作の獲得が非常に重要となってきます
 
スポーツ復帰までは手術後6ヵ月~1年と非常に時間がかかるため、出来る限り予防に努めていかなければなりません
 
 

後十字靭帯損傷

 
後十字靭帯(PCL: posterior cruciate ligament) も前十字靭帯と同様に膝関節の安定性に非常に重要な靭帯です。
 
交通事故スポーツなどで膝が約90°曲がった状態で強打して受傷することが多いと言われています。
乗用車の追突事故では特にダッシュボード損傷と呼ばれています。
 
急性の後十字靭帯損傷は、すねの骨の前の部分(脛骨粗面)に打撲による皮膚損傷や、関節内に出血を認めます。
膝を立てた状態ですねの骨を後ろに押すと膝の後ろ側に激痛が生じることも特徴です。膝の後ろ側の皮下出血部の圧痛を見落とさないことも重要です。
 
陳旧性の後十字帯損傷では後方へ押し込まなくても膝を立てた状態で、すねの骨が後ろ側に落ち込んでしまいます
 
基本的にはMRI撮影を行い確定診断をします。
損傷した後十字靭帯は膨隆して写し出されます。
 
靭帯が骨にくっつく部分で骨折を伴う場合や、すねの骨が後方への落ち込みが著しく、スポーツ活動に支障をきたす場合や日常動作に不自由を生じている場合には靭帯再建を行うことがあります。
 
後十字靭帯の単独損傷におけるスボーツ復帰の予後は良好なのでハビリテーションを通しての保存療法が選択されることが多いです
 
 

シンスプリント

すねの骨の内側の痛みが主な症状で、運動と共に再発を繰り返します。

重症例では疲労骨折に至ることもあります。

過度な運動足のアーチの低下(扁平足)硬い地面でのスポーツ活動が主な要因と言われています。

サッカーにおいては切り返しの動作ストップ動作が多く足に非常に負担がかかってしまいます。

適切な動作の獲得や、足関節(足首)や足の指の筋力・可動域も非常に関連してきます。インソール(靴の中敷の調整)やリハビリテーションを通して症状の改善が可能です。

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