以下のような症状・病気にお悩みの方はご相談ください
症状
- ひざの痛み
- ひざに水がたまる
- ひざが曲がらない
- ひざを捻った
- 正座ができない
- ひざの不安定感
- 足首の痛み
- 足首の腫れ
- 足のしびれ
- かかとや足の裏の痛み
病気
変形性膝関節症
高齢者の膝関節疾患の中で、最も多いと言われているのが変形性膝関節症です。
特に女性の罹患率は男性より高く、初期の段階では炎症によって膝が腫れ、痛みを伴います。
多くは膝の内側が痛くなり、O脚に変形してしまいます。
日常生活では立ち上がり、しゃがむ、歩き始め、階段の昇り降りといった動作で痛みが生じます。
加齢に伴い関節の軟骨が削れ、関節の間が狭くなり骨同士の衝突が起こり、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の変形が生じてしまいます。
若い頃の骨折や靭帯損傷、半月板損傷などがきっかけとなり、将来的に変形性膝関節に移行することが非常に多いです。
初期の段階であれば痛み止めの注射や、内服薬や外用薬を処方されます。またリハビリテーションで運動療法を行ったり、足底板(インソール)を作成したりします。
保存療法でも症状の改善が見られない場合や、日常生活にかなりの支障がある場合は膝を人工の関節に取り換える手術も検討されます。
リハビリテーションにおいては膝だけを治療するのではなく、
股関節や足首の可動域や筋力を改善させることで膝への負担を減ら
す治療を行なっていきます。
日常生活で『歩くのが痛い』『階段の昇り降りがつらい』などの症状がある方は、1度当院を受診をしてみてはいかがでしょうか?
内側側副靭帯損傷
膝の内側の靭帯である内側側副靱帯(MCL: medial collateral ligament ) を損傷することは膝の靭帯損傷の中で最も頻度が多いと言われています。
膝にX脚になるような力(外反力)が加わることで損傷してしまいます。
ラグビーやサッカーなどのコンタクトスポーツやスキーなどで受傷することが多いと言われています。
症状に応じて膝が伸びた状態で安静を図るために装具などを用いて保存療法を行うことが一般的で、約4~6週間でスポーツ復帰が可能です。
十字靭帯損傷を合併したものや、内側側副靱帯の損傷の程度が大きく膝の不安定性が強い症例では手術療法が選択されることもあります。
前十字靭帯損傷
前十字靭帯(ACL: anterior cruciate ligament ) は膝の関節の中にある靭帯で、膝の安定性に関与する非常に重要な靭帯です。
バスケットボールやサッカーなどのジャンプ、切り返し、方向転換が多い競技で起こりやすい傷害です。
特に着地したとき、走っていて急な方向転換で膝が内側に捻ってしまうことで損傷または断裂してしまうことが多いです。
前十字靭帯損傷は半月板損傷を合併しやすく、
合併率は40~60%と言われ、またすねの骨や太ももの骨の骨挫傷の合併も非常に多いです。
損傷したときはブチッといった音がして、膝が腫れるのが特徴です。
注射で膝にたまった水を抜くと血が混じっていることが確認できます。この場合前十字靭帯の損傷が高い確率で疑われます。
日常生活のなかでgiving wayと呼ばれる膝くずれを繰り返すことも特徴で、放置した場合では関節の軟骨が
傷つき、変形性膝関節症に発展する確率が高いです。
画像診断においてX線像(レントゲン)の多くは正常です。場合によって骨折や骨挫傷が写り出されることもあります。
確定診断をするにはMRIが有用であり、靭帯の断裂像や不明瞭像が描出されます。
MRIでは半月板損傷や大腿骨、脛骨の骨挫傷も診断することが可能です。
あまりスポーツ活動を望まない中高年者や、骨の成熟が未熟な小中学生は装具装着や筋力増強を中心とした
保存療法で経過をみることが多いです。
一方, スポーツ活動を望む若い患者や、日常的に膝くずれを繰り返す患者の場合は手術療法を選択します。
手術では自分の筋肉の腱が用いて、損傷した前十字靭帯を再建します。
手術は関節鏡で行われるため、非常に小さな傷で済みます。
再建靭帯には、ももの前の筋肉の腱とお皿の骨を使用する場合と、ももの後ろの筋肉の腱を使用する場合に分けられるのが一般的です。
それぞれにメリット、デメリットがあるので競技に合わせた手術が重要となってきます。
また半月板損傷に対する手術も併せて行われるため、その方法によってリハビリテーションの進め方も違いがあります。
リハビリテーションでは再建靭帯に過度の負荷がかからないように注意しながら、可動域改善と筋力増強訓練を行っていきます。
また、再断裂が非常に多いことも事実なので、安全な着地動作やスポーツ動作の獲得が非常に重要となってきます。
スポーツ復帰までは手術後6ヵ月~1年と非常に時間がかかるため、出来る限り予防に努めていかなければなりません。
後十字靭帯損傷
後十字靭帯(PCL: posterior cruciate ligament) も前十字靭帯と同様に膝関節の安定性に非常に重要な靭帯です。
交通事故やスポーツなどで膝が約90°曲がった状態で強打して受傷することが多いと言われています。
乗用車の追突事故では特にダッシュボード損傷と呼ばれています。
急性の後十字靭帯損傷は、すねの骨の前の部分(脛骨粗面)に打撲による皮膚損傷や、関節内に出血を認めます。
膝を立てた状態ですねの骨を後ろに押すと膝の後ろ側に激痛が生じることも特徴です。膝の後ろ側の皮下出血部の圧痛を見落とさないことも重要です。
陳旧性の後十字帯損傷では後方へ押し込まなくても膝を立てた状態で、すねの骨が後ろ側に落ち込んでしまいます。
基本的にはMRI撮影を行い確定診断をします。
損傷した後十字靭帯は膨隆して写し出されます。
靭帯が骨にくっつく部分で骨折を伴う場合や、すねの骨が後方への落ち込みが著しく、スポーツ活動に支障をきたす場合や日常動作に不自由を生じている場合には靭帯再建を行うことがあります。
後十字靭帯の単独損傷におけるスボーツ復帰の予後は良好なのでリハビリテーションを通しての保存療法が選択されることが多いです。
オスグッドシュラッター病
オスグッドシュラッター病とは、ももの前の筋肉である大腿直筋(だいたいちょくきん)が過度に縮むことを繰り返すことにより、腱の部分がくっつくすねの骨の前の部分(脛骨粗面:けいこつそめん)が引っ張られるストレスがかかることで、未熟な骨が剥がれてしまう障害です。
すねの前の骨が突き出てくることに加えて痛みが伴います。
スポーツによる使い過ぎや、ももの前の筋肉の硬さ、姿勢の悪さが原因で発症することが多く、12~13歳前後の男の子が発症しやすいです。
骨の成長が進むにつれて症状はなくなってきますが、
骨の出っ張りは残ってしまいます。
ももの前の筋肉の硬さが原因とは言われますが、
ももの後ろ(ハムストリング)やふくらはぎの筋肉が硬いことや、骨盤が後ろに傾いている姿勢での運動で、ももの前の筋肉に負担がかかることも忘れてはいけません。
リハビリテーションでは下肢の筋肉の柔軟性の改善だけでなく、
膝に負担のかけない動作を身につけることに重点を置いていきます。
足関節外側側副靭帯損傷(足関節捻挫)
スポーツ活動・日常生活の中で、最も多く発生する外傷と言われています。軽視されがちな怪我であり、繰り返すことで足関節が不安定となり、他の大きな怪我の原因となることがあります。適切な治療やリハビリテーションが重要です。
多くは足の裏が内側に向いて捻ることで、外くるぶしの靭帯が損傷することが多いです。
アキレス腱断裂
アキレス腱は人体最大の腱と言われます。
アキレス腱断裂は30〜40代に発生しやすく、急激な切り返し動作やダッシュ・ジャンプで怪我をして、
『後ろから蹴られたような感じ』『ブチっと音がした』と訴える人が多いです。
早期に復帰が必要な場合は手術療法が適応となります。保存療法では可動範囲が調整可能な装具を用いて、リハビリテーションを行なっていきます。
運動を久しぶりにするときや暖かくなってきた春先、運動会の季節には非常に多く見られるスポーツ外傷です
シンスプリント
すねの骨の内側の痛みが主な症状で、運動と共に再発を繰り返します。
重症例では疲労骨折に至ることもあります。
過度な運動、足のアーチの低下(扁平足)、硬い地面でのスポーツ活動が主な要因と言われます。
足関節や足の指の筋力・可動域も非常に関連してきます。インソール(靴の中敷の調整)やリハビリテーションを通して症状の改善が可能です。
有痛性外脛骨
外脛骨(がいけいこつ)は足の骨の一部である舟状骨(しゅうじょうこつ)と呼ばれる骨の内側に生じる過剰な骨であり、
日本人の約15%に見られると言われています。
偏平足の人に生じやすく、体重がかかり筋肉の腱によって引っ張られることで炎症を起こし痛みが生じます。
また、骨の部分と靴との間で摩擦が起こり痛みが生じることがあります。
三角骨障害
三角骨は距骨(きょこつ)と呼ばれる足首の骨の後ろ側に生じる過剰な骨であり、
日本人の約10%に見られると言われています。
その骨の突起が骨折したり、大きくなって筋肉の腱に炎症を起こしたりすることで痛みが生じます。クラシックバレエの選手に多く見られます。