炎症症状と対処法【スポーツでの痛み】
炎症とは?
外傷(ぶつける・ひねる・痛める)や手術などがきっかけで、身体の組織が損傷すると生じる、生体反応のことです。
主な症状としては
- 腫脹(腫れ)
- 熱感(触れると熱い)
- 発赤(赤くなる)
- 疼痛(痛み)
以上のものが挙げられます。
特に受傷後72時間は「急性炎症期」とされ、初期対応が非常に重要です。
急性炎症が長く続いてしまうことで、身体全体に悪影響が生じ、
痛みが「慢性化」してしまうおそれがあります。
RICE処置はもう古い!?
急性炎症に対する処置で「RICE処置」というものがあります。
①Rest 安静
②Ice 冷却
③Compression 圧迫
④Elevation 挙上
上記の処置の頭文字をとって作られた言葉です。
スポーツ現場や怪我をした直後での処置としては大変重要な役割を担います。
「PRICE」から「POLICE」と「PEACE & LOVE」へ
RICE処置も時代と共に多くの変化がありました。
RICE処置にProtect「保護」が入り「PRICE」という概念に変化しましたが、
回復の過程や、スポーツへの復帰まで考慮する内容が更に追加されて来ました。
PRICEの「R」が「OL:Optimal loading(適切な負荷)」に
置き換わった「POLICE処置」。
必要以上に安静、固定させることで関節の硬さや筋肉の萎縮を起こすことで復帰に時間がかかってしまうことを避けるようにデザインされてきました。
さらに、現在は軟部組織(皮膚、皮下組織、筋肉、靱帯組織の総称)の回復過程も考慮された
「PEACE & LOVE」という新たな概念も登場しています。
P:Protection 保護
E:Elevation 挙上
A:Avoid anti-inflammatories
抗炎症薬を避ける
C:Compression 圧迫
E:Education 教育
最適の対処法を教え、不必要な受動的療法を避ける
&
L:Load 負荷→徐々に負荷をあげる
O:Optimism 楽観思考→前向きな考え方をする
V:Vascularisation 血流を増やす→有酸素運動を取り入れる
E:Exercise 運動→筋力、自己受容性感覚、体の動きなど
急性的な炎症が慢性的な痛みに変化しないようにするための方法も新たに加わっています。
特に以下に上げるものが重要となってきます。
「Education:教育」
「Optimism:楽観思考」
「Vascularisation:血流を増やす」
「Exercise:運動、自己受容性感覚」
当院ではその点に焦点を当てて治療を進めていきます。
競技別で症状を絞って行きましょう!
次のページ以降では、競技別で症状を調べていきます。